セクターローテーションの意味
・景気の局面変化ごとに、有望な業種別銘柄群に投資対象を切り替えていく投資戦略。
・景気の波を、谷底に達した時を出発点にして、拡大期→成熟期→後退期→停滞期とすると、それぞれの局面で高い投資成果を達成する産業群は、一定のパターンがある。
セクターローテーション|鉱工業生産と金利
A)鉱工業生産の減少縮小、金利低下
・景気回復期待から商品市況が底打ち。
・鉄鋼、非鉄、化学、商社などの市況敏感セクターの株価が優位となる。
B)鉱工業生産の増加拡大、金利上昇
・景気回復が本格化。
・数量増で恩恵を受ける、機械、自動車、電機、精密などの景気敏感セクターの株価が優位となる。
・2023年の日本。新型コロナ収束による景気回復、インフレが少し進み、利上げの話が出ている。
C)鉱工業生産の増加縮小、金利最大
・景気拡大に陰り。
・医薬品、食品、小売、通信などの(景気)ディフェンシブセクターの株価が優位となる。
・2023年の米国。景気が減速の初期で、連続利上げして金利最大になっている。
D)鉱工業生産の減少拡大、金利低下
・景気後退と金融緩和が本格化。
・金融、公益、建設、不動産などの金利敏感セクターの株価が優位となる。
セクターローテーション|景気のサイクル
A)高景気
・金利が高くなる
・Materials 素材
・Industrials 資本財(製造業)
・Consumer Discretionary 一般消費財
B)景気後退
・金利は高い状態
・Energy エネルギー
C)不況
・金利が低くなる
・Utilities 公共事業
・Health Care ヘルスケア
・Consumer Staples 生活必需品
・Communication Services 通信サービス
D)景気回復
・金利が低い状態
・Financials 金融
・Information Technology 情報技術
・Real Estate 不動産
セクターローテーション|金融相場、業績相場
A)金融相場
・期待感上昇に伴う不景気の株高、金利低下
・新型コロナ収束
・公共セクター、建設、不動産、財務が強い企業
B)業績相場
・前半は、素材、繊維、紙パルプ、ガラス
・後半は、電機、機械、自動車
C)逆金融相場
・金融引締めがきっかけ
・強気相場から弱気相場へ
・素材全面安、借金が多い電力全面安
D)逆業績相場
・減益による業績悪化
・業界首位や強い財務の優良株を底値買いするチャンス
セクターローテーション、景気サイクル|書籍
景気サイクル投資法 ──裏バフェット型手法とは【電子書籍】[ 鈴木一之 ]
■モノの値段を観察するだけのシンプル手法!
■「歴史は繰り返す」
■景気サイクル投資法(シクリカル投資法)は、景気循環・連動を活用した戦略。これは、過去の事象は繰り返し起こるということ。好景気がいつまでも続 くことがないのと同様に、不況の闇が永遠に続くわけではない。投資において大切なのは、その変化の転換ポイントをいかに敏感に感じ取って、「上昇」「下落」を泳いでいくかである。シクリカル投資法では、ファンダメンダルズもテクニカル分析も要しない。ただ単純に、モノの値段を追うだけで、景気の変化を読 み取るのだ。重要なのは、モノの値段。シンプルに、株価を見る前にモノの値段 を見ていくべき。
『投資家に捧ぐ』 株価サイクルと景気サイクルの謎を解き明かす貸借対照表 / 中野雅弘
■第1章 景気循環から株価のサイクルを予測する(内閣府の景気動向指数と株価、日銀短観の業況判断指数と株価)
■第2章 株価に関する定説を検証する(企業業績と株価(企業の貸借対照表によるアプローチ)
金利と株価(政策金利と景気循環と株価))
■第3章 主体別の貸借対照表から株価の転換点を予測する(民間企業の現預金の変化と株価
民間企業の現預金の減少と日銀の貸借対照表の負債の部)
■第4章 景気循環の複合サイクルと貸借対照表のサイクルから何が見えるか(貸借対照表は時間軸で伸縮する景気循環の複合サイクルと貸し手と借り手の貸借対照表)
■著者:中野 雅弘(ナカノ マサヒロ)は、学生時代に管理会計論のゼミナールで財務諸表に関する知識を習得。通算32年間、日系および外資系の証券会社および資産運用会社に勤務。
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【令和5年5月16日現在。投資は自己責任で。】