趣味:満州国演義|船戸与一

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日本民族、満洲民族、漢民族、モンゴル民族、朝鮮民族の「五族協和」による「王道楽土」建設
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満州国演義概要

概要

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・満州国演義は、船戸与一による歴史小説。
・2015~2016年に新潮文庫版で全9巻発行。
・満州事変から第二次世界大戦終結までで、架空の人物、敷島四兄弟がそれぞれの視点から満州国の興亡を描く。

 

登場人物

・敷島太郎:長男、東京帝国大学法学部卒業、満州の奉天日本領事館の参事官
・敷島次郎:次男、日本を捨てた満州馬賊の頭領
・敷島三郎:三男、陸軍士官学校卒業、関東軍の憲兵隊の花形将校
・敷島四郎:四男、早稲田大学で無政府主義にかぶれた後、関東軍嘱託
・間垣徳蔵:関東軍特務
・香月信彦:太郎の大学時代の友人で同盟通信社の記者

 

 

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船戸与一|人物像

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・船戸与一(ふなどよいち)
・職業:小説家
・1944年2月8日~2015年4月22日
・山口県下関市出身
・山口県立下関西高等学校早稲田大学法学部卒業。
小学館祥伝社などの出版社勤務を経てフリーになる。
・1979年、「非合法員」(講談社)で冒険小説家としてデビュー。
・1983年、日本冒険作家クラブの創設の発起人の一人となる。
・1985年、ブラジル東北部の町を舞台にした「山猫の夏」で吉川英治文学新人賞
・1985年、バブル時代の東京と西サハラ問題に揺れる北西アフリカ(マグレブ)を主要舞台とした「猛き箱舟」で日本冒険小説協会賞
・1992年、イラン・イラク国境地帯を描いた「砂のクロニクル」で山本周五郎賞
・2000年、日本人とフィリピン人とのハーフ少年が主人公の小説「虹の谷の五月」で直木賞
・2015年3月、満州国の興亡をテーマにした「満州国演義」で日本ミステリー文学大賞
・2015年4月22日 、胸腺癌のため死去。闘病生活を続けながら執筆した長編「満州国演義」シリーズの完結をもって絶筆。
【引用:Wikipedia】

 

 

満州国

満洲事変


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【柳条湖付近の満鉄爆破地点でのリットン調査団】
・1931年、中華民国遼寧省瀋陽市郊外の柳条湖で、ポーツマス条約により日本に譲渡された南満洲鉄道の線路を爆破した。
・満洲は、現在の中国東北部で、遼寧省、吉林省、黒竜江省。
・1931年、「柳条湖事件」。日本の関東軍は、張学良の東北軍による破壊工作と発表し、直ちに軍事行動に移った。
・1931~1933年、「満洲事変」。「柳条湖事件」から、関東軍による満洲全土の占領を経て、塘沽協定成立までの日本と中華民国と武力紛争になった。
・戦後のGHQの調査などにより、本事件は河本大佐の後任の関東軍高級参謀板垣征四郎大佐と、関東軍作戦参謀石原莞爾中佐が首謀し、軍事行動の口火とするため自ら行った陰謀であったことが判明した。

 

満洲国(まんしゅうこく)

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・1932年、満洲、内蒙古、熱河省を領土として、満洲国(まんしゅうこく)として成立した日本の傀儡国家。
・首都:新京(旧長春)。
・スローガン:日本民族、満洲民族、漢民族、モンゴル民族、朝鮮民族の「五族協和」による「王道楽土」建設。
・1934年、清朝の廃帝愛新覚羅溥儀を皇帝とした帝制へ移行し、各大臣は満洲族で占められたが、要職は関東軍司令官のもと日本人が掌握した。
・1945年、対日参戦したソ連軍に占領されたことで消滅した。ただし完全占領前の8月17日に重臣会議により満洲国の廃止が決定され、翌日に皇帝溥儀が退位を宣言している。
・満洲地域は、ソ連の占領後、国共内戦で中国国民党と中国共産党が争奪戦を行った。1949年、満洲は、建国された中華人民共和国の領土となった。
麻雀で使う「満州」とは、満貫の俗称。

 

満洲|地図

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・新京:満州国首都で、現在の長春
・奉天:かつて清朝の都で、現在の瀋陽
・ハルビン:哈爾賓、中国の黒竜江省に位置する副省級市
・通化:中国吉林省西南部で、満洲と朝鮮を結ぶ鉄道の要所
・大連(だいれん):中国遼寧省の南部で、関東都督府と南満洲鉄道にインフラ整備をした港湾貿易都市
・北京:現在の中国の首都
・京城(けいじょう):日本領朝鮮の行政区域で、現在の韓国のソウル

 

南満洲鉄道「特急あじあ号」

・1934~1943年、南満洲鉄道(満鉄)が日本の租借地である関東州の大連駅と、満洲国の哈爾濱(ハルビン)駅間の約950 kmを満鉄連京線・国鉄京濱線経由で運行していた特急列車。
・最高速度130km
・一等車、二等車、三等車、食堂車
・手荷物郵便車を除く全車両に空気調和設備を完備

 

関東軍

・関東軍(かんとうぐん)は、大日本帝国陸軍の総軍の一つ。
・関東都督府(関東州と南満洲鉄道附属地の行政府)の守備隊が前身。司令部は当初旅順。
・満洲事変を引き起こして満洲国を建国。1932年、日満議定書後は満洲国の首都である新京(現中国吉林省長春市)に移転した。
・「関東軍」の名称は、警備地であった中国東北部の関東州に由来する。
・関東とは、万里の長城の東端とされた山海関の東側。

 

奉天ヤマトホテル

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・旧奉天ヤマトホテルは、現在は中国の瀋陽遼寧賓館。
・ヤマトホテルは、かつて南満洲鉄道(満鉄)が経営していた高級ホテルブランド。1907~1945年、満鉄線沿線の主要都市を中心にホテル網を展開していた。
・満州国演義の敷島太郎が利用していた高級ホテル。

 

東亜同文書院大学

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・東亜同文書院大学(とうあどうぶんしょいんだいがく)は、中華民国上海市に本部を置いていた日本の私立大学。
・1939年~1945年。
・略称:東亜同文書院。
・満州国演義の敷島四郎が通っていた難関大学。

 

 

満州国|関連人物

愛新覚羅溥儀(あいしんかくら ふぎ)

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・1906~1967年。
・1908~1912年、清の第12代、最後の皇帝
・1932~1934年、満洲国執政
・1934~1945年、満洲国皇帝
・1960年、中華人民共和国中国人民政治協商会議(政協)文史研究委員会専門委員
・1964年、政協全国委員を兼任

 

蒋介石(中華民国の政治家、軍人)

■蔣介石(しょう かいせき、1887~1975年)は、中華民国の政治家、軍人。
■第3・5代国民政府主席、初代中華民国総統、中国国民党永久総裁。
■国民革命軍・中華民国国軍における最終階級は特級上将。
■孫文の後継者として北伐を完遂し、中華民国の統一を果たして同国の最高指導者となる。
■第二次世界大戦では同国を四大国の一角にさせ、連合国中国戦区最高統帥だった。
■戦後の国共内戦で毛沢東率いる中国共産党に敗れて、1949年に台湾へ移り1975年に台北で死没。その死まで同国の元首たる中華民国総統の地位にあり続けた。

 

張学良(中華民国の政治家、軍人)

■張学良(ちょう がくりょう、1901~2001年)は、中華民国の軍人・政治家。
■張作霖の長男
■軍人時代の最終階級は国民革命軍一級上将。

 

東條英機(日本の陸軍軍人)

■東條英機(とうじょう ひでき、1884年~1948年)は、日本の陸軍軍人、政治家。
■階級は陸軍大将。戦後、A級戦犯として死刑となった。
■陸軍次官、陸軍航空総監、陸軍大臣、参謀総長、大政翼賛会総裁、内閣総理大臣(第40代)、内務大臣、外務大臣、文部大臣、商工大臣、軍需大臣を歴任した。
■永田鉄山死後、統制派の第一人者として陸軍を主導し、現役軍人のまま第40代内閣総理大臣に就任(在任期間は1941~1944年)。
■1941年12月、在任中に太平洋戦争が開戦した。
■権力強化を志向し複数の大臣を兼任、1944年2月からは慣例を破って陸軍大臣と参謀総長も兼任した。
■日本の降伏後に拳銃自殺を図るが、連合国軍による治療により一命を取り留める。
■その後、連合国による東京裁判にて開戦の罪(A級)及び殺人の罪(BC級)として起訴された。
■1948年、巣鴨拘置所で死刑。

 

板垣征四郎(日本の陸軍軍人)

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■板垣 征四郎(いたがき せいしろう、1885~1948年)は、日本の陸軍軍人
■最終階級は陸軍大将
■満洲国軍政部最高顧問、関東軍参謀長、陸軍大臣
■関東軍高級参謀として石原莞爾とともに満洲事変を決行し、第二次世界大戦においては第7方面軍司令官を務め、関東軍防疫給水部(731部隊)の設立にも関わった。
■1931年、石原莞爾らと謀り柳条湖事件を起こし、満洲事変を実行
■戦後の極東国際軍事裁判にてA級戦犯として死刑判決を受け処刑された。1929年(昭和4年)に関東軍の高級参謀に就任。

 

石原莞爾(日本の陸軍軍人)

■石原莞爾(いしわらかんじ、1889~1949年)は、日本の陸軍軍人、軍事思想家。最終階級は陸軍中将。
■アジア主義や日蓮主義の影響を受けた。
■「世界最終戦論」で知られ、関東軍で板垣征四郎らとともに柳条湖事件や満洲事変を起こした首謀者。
■二・二六事件では反乱軍の鎮圧に貢献したが、宇垣内閣組閣は流産に追い込んだ。
■後に東條英機との対立から予備役に追いやられる。東京裁判では病気や反東條の立場が寄与し、戦犯指定を免れた。
■石原は東條英機を嫌っていたが、東條が属する統制派と対立関係にあった真崎甚三郎も毛嫌いしていた。石原が満洲から参謀本部への転勤を命じられたとき、真崎が「君は素晴らしい逸材だ。君の新しい部署を決めるのに三月もかかったのだ」と褒めちぎった。真崎が自身を満洲国から引き離す黒幕と気づいていた石原は、「陸軍の人事は私の関知するところではありません」と握手を拒み、その後も真崎の酒席の誘いを拒むなど徹底的に嫌った。

 

甘粕正彦(日本の陸軍軍人)

■甘粕正彦(あまかす まさひこ、1891~1945年)は、日本の陸軍軍人。
■1923年、甘粕事件(陸軍憲兵大尉時代にアナキストの大杉栄らを殺害した)
■短期の服役後、満洲に渡って関東軍の特務工作を行い、満洲国建設に一役買う。
■1931年、満洲事変の際、ハルピン出兵の口実作りのため奉天に潜入し、中国人の仕業に見せかけて数箇所に爆弾を投げ込んだ。清朝の第12代皇帝宣統帝の愛新覚羅溥儀擁立のため、溥儀を天津から極秘裏に逃亡させた。
■1939年、満洲国国務院総務庁弘報処長武藤富男と総務庁次長岸信介の尽力で満洲映画協会(満映)の理事長。
■1945年、ソ連は日ソ不可侵条約を破棄し日本に宣戦布告し、満洲に侵攻。隠し持っていた青酸カリで服毒自殺した。

 

馬賊王 小日向白朗

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■小日向白朗(こひなた はくろう、1900~1982年)は、単身で中国大陸に渡り、捕虜から「中国全土の馬賊」の総頭目にまで上り詰めた日本人の馬賊。
■戦後、池田勇人内閣の情報機関の顧問を務めた。
■1982年、東京都新宿区にて死去。

 

馬賊 伊達順之助伝

■伊達順之助(1892年~1948年)は、満蒙独立運動や山東自治聯軍に参加した大陸浪人・馬賊。
■中国名は張宗援。
■伊達宗敦(男爵・仙台藩知事)の六男。
■祖父は幕末の四賢侯の一人の宇和島藩主伊達宗城。
■仙台藩祖伊達政宗の直系子孫。
■終戦後、中国青島にて日本人戦犯として連行、1948年銃殺刑。

 

 

満州国演義

風の払暁―満州国演義〈1〉

■1928年、張作霖爆殺事件

 

事変の夜―満州国演義〈2〉

■1931年、柳条湖事件、満州事変

 

群狼の舞―満州国演義〈3〉

■1932年、満州国建国、執政愛新覚羅溥儀、五・一五事件(武装した海軍青年将校が犬養毅首相狙撃殺害)

 

炎の回廊―満州国演義〈4〉

■1935年、相沢事件(永田軍務局長斬殺事件)、皇道派と統制派の争い。
■1936年、ニ・ニ六事件(陸軍青年将校の決起、クーデター未遂)

 

灰燼の暦―満州国演義〈5〉

■1936年、盧溝橋事件と支那事変
■1937年、南京大虐殺

 

大地の牙―満州国演義〈6〉

■1939年、ノモハン事件

 

雷の波濤―満州国演義〈7〉

■1941年、真珠湾攻撃、山下奉文大将がシンガポール陥落、東條英機首相兼陸相兼参謀総長就任

 

南冥の雫―満州国演義〈8〉

■1943年、ミッドウエイ海戦の大敗北、泥沼のインパール作戦、山本五十六連合艦隊司令長官撃墜死

 

残夢の骸―満州国演義〈9〉

■1945年、広島と長崎に原爆投下、ソ連満州侵攻、太平洋戦争終戦。
■1946年、通化事件(通化市で、日本人居留民が蜂起し、中国共産党八路軍や朝鮮人民義勇軍に約3,000名が惨殺された)

 

 

満州の関連書籍

怪物たちの満州帝国 石原莞爾 甘粕正彦 溥儀 岸信介 李香蘭 東条英機

■建国から崩壊までを1年ごとに徹底解説! ドキュメント 激動の満洲国13年の軌跡
■巨大な実験場・満洲国を経験し高度経済成長を支える戦後日本を動かした満洲人脈
■【特別インタビュー】安彦良和(『虹色のトロツキー』作者)
■「五族協和」のスローガンのもと、満州に渡り夢をかけた人びと、満洲国建国に暗躍した人物たち、戦後日本で満洲人脈がどんな役割を果たしたかまで、人物で知る満洲帝国の歴史

 

虹色のトロツキー

■幼い頃に記憶と家族を失った日蒙二世の青年・ウムボルトは、赤化運動の折、憲兵に捕まり拷問を受ける。
■しかし、関東軍参謀・辻政信によって釈放され、日本軍統治下の満州に建てられた建国大学に入学する事になった。
■そこで、ロシア赤軍を創ったトロツキーが父の知り合いであること、自分はトロツキーを招き入れる為に軍上層部の思惑によって学校に入れられた事を知らされる。
■旧満州を舞台に日本軍の政治的陰謀に巻き込まれながらも、強く生き抜く青年の物語。

 

満州アヘンスクワッド

■「満州で一番軽いものは、人の命だ」
■時は昭和12年。関東軍の兵士として満州にやってきた日方勇は、戦地で右目の視力を失ってしまう。
■「使えない兵隊」として軍の食糧を作る農業義勇軍に回され、上官に虐げられる日々を送るも、ある日農場の片隅でアヘンの原料であるケシが栽培されていることに気づく。
■病気の母を救うためアヘンの密造に手を染める勇だったが、その決断が自身の、そして満州の運命を狂わせていく。

 

図説 写真で見る満州全史

■満鉄の誕生から満州事変を経て、上海事変、皇帝傅儀、関東軍、開拓民の生活ぶり、ソ連侵攻と敗戦などを、初めて見る貴重な写真多数を含む約400点の図版とともに紹介する永久保存版。

 

けむりの牙―長編小説 (1977年)

■満州を舞台にしたアヘン売買で財を成した男の生涯。

 

 

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【旧満州】78年前までほぼ日本だった大連。今も日本時代の雰囲気がそのまま残る街の様子をお見せします。日本人が意外と知らない大連。

 

 

船戸与一|著作集

非合法員

■神代恒彦は、メキシコ保安局の依頼で、ユカタン半島に潜む反体制派指導者4人を抹殺した。
■任務終了後、相棒のベトナム人に報酬を持ち逃げされてしまう。
■その男グエンを追ってメキシコからカリフォルニアへ追跡の旅を続ける神代をロスで待っていたのは非情な組織の掟だった。
■船戸ハードボイルドの処女長篇。

 

山猫の夏

■ブラジル北東部にある架空の町エクルウ。
■この町は長年、対立するアンドラーデ家とビーステルフェルト家の抗争により二分されていた。
■そんなある日、両家の息子と娘が駆け落ちすると手紙を残して失踪した。
■その二人の追跡にビーステルフェルト家に雇われた「山猫」と名乗る奇妙な日本人が現れてから、エクルウの町は流血の無法地帯と化す。

 

砂のクロニクル

■舞台は、イラン、イラク、旧ソビエト、そしてヨーロッパ。
■ペルシアの地を目指した、2人の日本人が、苛烈な運命に翻弄されながらも強く生きる。
■イスラム革命が成功したイラン。
■王の時代は終わりを告げ、念願のイスラム教を軸とする国家へと移りゆく。
■イスラムの教えを強く信じ、革命を成し遂げた革命防衛隊だったが、権力を手にしたとたん、内部からじわじわと腐敗がすすみゆく。
■革命の成功が、理想の国家を作り上げると信じていた革命防衛隊員サミル・セイフは、その現実を目の当たりにし、もう一度イスラム革命の理念を取り戻すべく戦う。

 

猛き箱舟

■雪深い南アルプス深奥部に潜伏していた五人の高級官僚を殺害した隻腕の男は、警視庁警備部によって「特殊処理」された。
■だがこの男には政治色はなく過激派との接点もなかった。一年半ほどのあいだにこの男に何があったのか?
■凡庸な生き方を蔑視し山気の強い香坂正次は、海外進出日本企業の「守護神」として伝説化している「灰色熊」こと隠岐浩蔵への接近を試みる。
■隠岐の配下に加わることで、自らに箔を付けたいが故だった。
■甲斐あって隠岐の配下になった香坂は、アフリカでの任務に参加することになった。
■モロッコとサハラ・アラブ民主共和国の紛争地帯にある、日本企業がリン鉱石を採掘するグ・エンザ鉱山の防衛である。

 

虹の谷の五月

■旧ソ連崩壊後の第三世界。
■混迷の度合いを深める東南アジア。
■あらゆる価値観の見直しを求められる21世紀の冒険小説の指標を、少年の成長物語に託して巨匠がおくる冒険小説巨編、1300枚。
■第123回直木賞受賞作。