中華料理|概要
・中華人民共和国(中国)をはじめとする中華圏で食べられてきた料理、または、その食材や調理法、調味料を使用して作られた料理の総称。
・世界三大料理の一つ。
・中国歴代王朝で漢民族に同化や支配された諸民族、もしくは漢民族を支配した異民族は料理の豊富さをさらに進めた。
・野菜は、食用となる植物ほぼ全てが使われる。
・食肉は、豚、牛、羊、山羊のほか鳥類(鶏、家鴨・鴨、鵝)など多様である。
・魚介類は、海に面する広東省、福建省、山東省などを除いて、淡水魚をメインとする地域が多い。
・日本料理、朝鮮料理、ベトナム料理などは中華料理の影響を強く受けている。
・世界各地に渡った華僑・華人が移民先の国に持ち込んだため、東南アジアや南北アメリカ、ヨーロッパなどに広く普及し、また現地化が進んだ。
・中華料理は非常に複雑で洗練されおり、地域によって食材も様々で、調理法や味付けも異なるが
四大中華
上海料理
・上海料理は、魚やエビ、カニなどの魚介類を多く取り入れている。海産物だけでなく川や湖などで獲れる淡水産の食材も豊富。
・酔蟹(スイシエ)は、上海蟹を花椒、生姜などといっしょに紹興酒の甕に漬け込んだもの。
広東料理
・広東料理は、沿岸南部で海産物が豊富の上、貿易が盛んに行われていたため、バリエーション豊かな食材を使用する。
・フカヒレは、大型のサメのひれ(主に尾びれや背びれ部分)を乾燥させた中華料理の食材。下処理で、乾燥したフカヒレをネギやショウガとともに茹で、蒸した上で皮を剥き、水にさらす。上手に煮込むと臭みが消え、軟骨魚特有の柔らかなゼラチン質の食感が楽しめる珍味になる。
北京料理
・北京料理は、貴族の宮廷料理として発展し、洗練された華やかなものが多い。
・涮羊肉(シュワンヤンロウ)は、北京名物の羊肉のしゃぶしゃぶ。イスラム教徒が作り始めた料理で、薄切りの羊肉を薄味のスープでしゃぶしゃぶして素材本来の味を楽しめます。ごまだれやネギ、しょうが・ニンニク、パクチーなどのソースを使う場合がある。
四川料理
・四川料理は、中国大陸の西方の内陸部である四川省とその周辺で発達し、豆板醤や唐辛子や花椒等の香辛料を使用した辛味や痺れの効いた味つけをする。
・回鍋肉(ホイコーロー)は、皮付きの豚肉の塊を茹でるか蒸した薄切りを使用し、野菜には蒜苗(ソンミョウ、葉ニンニク)を使う。味付けもトウガラシや豆板醤を多用して、辛味が強い。日本の回鍋肉は、蒜苗をキャベツに代えて、甜麺醤(テンメンジャン、中華甘みそ)を多めに使った甘辛い味である。
八大中国料理|地域による八大菜系
・山東(さんとう)料理
・四川(しせん)料理
・広東(かんとん)料理
・福建(ふっけん)料理
・江蘇(こうそ)料理
・浙江(せっこう)料理
・湖南(こなん)料理
・安徽(あんき)料理
中華料理|代表料理
火鍋
・火鍋は、火にかけて煮込みながら食べる鍋料理。
・すべての肉と野菜を調理するスープ。
・薬膳、きのこ、トマト、豚骨・鶏等からダシをとった辛くない白湯スープと唐辛子や花椒などの香辛料をたっぷり入れた辛い麻辣スープという2つを楽しめる。
北京ダック
・北京ダックは、炉(窯)の中でアヒルをパリパリに焼き、皮を削ぎ切りにし、「薄餅」(バオビン)または「荷葉餅」(ホーイエビン)と呼ばれる小麦粉を薄く延ばして加熱した皮に、ネギ、キュウリや甜麺醤と共に包んで食べる。皮だけを薄く削ぐ店と、ある程度肉も付けて切る店がある。
宮保鶏丁
・宮保鶏丁(ゴンバオジーディン)は、賽の目切りにした鶏肉を油で炒めて火を通し、唐辛子、豆板醤、米酢、砂糖を加え、ピーナッツや白ネギと共に炒めた料理。辛さの中に甘さと酸味がある。
麻婆豆腐
・麻婆豆腐は、唐辛子の辛さである「辣味」(ラーウェイ)と花椒の痺れるような辛さである「麻味」(マーウェイ)を特徴とする。
・四川省では、花椒は粒で入れるほか、仕上げにも粉にひいたものを、表面が黒くなるほど大量に振りかける。
日本独特の中華料理
天津飯
・天津飯は、中国には存在せず、日本が発祥。
中華丼
・中華丼は、中国には存在せず、日本が発祥。
焼き餃子
・日本では、焼き餃子が一般的。
・中国では、茹でて食べる水餃子(すいぎょうざ)が一般的。
・中国では、餃子はご飯と同じ位置付けで、餃子と一緒にご飯物を食べない。
・中国では、餡に豚ひき肉を入れるのは全国共通ですが、野菜に関しては地域ごとにキャベツや白菜、ネギやニラ等多少の違いがある。
冷やし中華
・冷やし中華は、中国には存在せず、日本が発祥。
・中国東北地方の吉林省延辺朝鮮族自治州で人気の「延吉冷麺」は、中国の朝鮮族伝統料理である。写真は、氷の碗に盛り付けられた延吉冷麺。【引用CNS】
日本のラーメン
・日本のラーメンは、スープが濃厚で、油も多く、味が強く。醤油、味噌、塩味、豚骨など様々なスープに拘る。
・中国のラーメンは、あっさり目のスープに牛肉や薬味等のトッピングに拘る。
餃子の王将
・餃子の王将(ぎょうざのおうしょう)は、株式会社王将フードサービスが京阪神地区を中心に全国展開する餃子を売りにした中華料理チェーン。
・1967年、京都市の大宮駅付近(四条大宮)に一号店を開店。2024年3月31日、731店舗を展開。
・大阪王将(おおさかおうしょう)は、イートアンドホールディングスの子会社である株式会社大阪王将が日本を中心に世界に展開している日本の中華料理店チェーンである。餃子の王将ののれん分けに端を発するが、両社間の係争がある。
・主なメニューは、焼き餃子、チャーハン、天津飯、中華飯等。
味仙
・味仙は、愛知県名古屋市千種区にある今池本店を含め10店を出店している。
・看板メニューの台湾ラーメンは、台湾料理を起源に持つ日本発祥の麺料理。鶏がらベースの醤油風味のスープに細めの麺を入れ、唐辛子とニンニクを絡め炒めた挽き肉、もやしとニラが載る名古屋めしの代表格。
・1971年から客への提供を始めた。味仙のある今池近辺に朝鮮人が多く住んでいたことを考慮し唐辛子を加えた。
・2000年、名古屋市内のラーメン専門店約380店のうち、200店以上が台湾ラーメンを提供するようになった。
中華料理|用語集
花椒
・中国原産の花椒(ホアジャオ、かしょう)は、日本原産の山椒(さんしょう)とは種が異なり、熟した赤い実を乾燥させたもので、より強い辛みとしびれが特徴的。
・中国のミカン科サンショウ属の落葉低木。
・花椒は山椒よりもさらに芳香、辛みが強い。
・なお、緑色の山椒は鰻丼に入れる。
豆板醤
・豆板醤(トウバンジャン)は、脱皮そらまめを吸水させて蒸さずに麹とし、塩漬けにして発酵させた上で、原料として胡麻油、唐辛子味噌、胡麻味噌、小麦味噌、香辛料、砂糖等を添加して熟成させた調味料。
甜麵醬
・甜麺醤(テンメンジャン、ティェンミェンジャン)は、中華料理の調味料の一種。中華甘みそ、麺醤とも呼ばれる。
・小麦粉と塩を混ぜ特殊な麹を加えて醸造された、黒または赤褐色の味噌。甜麺醤とは、甘く(甜)小麦粉(麺)から作った味噌(醤)の意味。
辣油
・辣油(ラーユ)は、ごま油など植物油に唐辛子を加え加熱し、油に辛味をつけた唐辛子の香味油である調味料。
赤唐辛子
・赤唐辛子(アカトウガラシ)は、唐辛子を熟した赤いもの。唐辛子は、中南米を原産とする、ナス科トウガラシ属の果実あるいは、それから作られる辛味のある香辛料。
オイスターソース
・中国広東省で生まれた、牡蛎のエキスに調味料を加えて濃縮した旨味のあるソース。牡蛎油とも呼ばれ、旨味の他にも甘味や塩気もある。炒め物や煮物等の風味付けに使う。
グルメ参考記事
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